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2010年11月

日本障害者スポーツ協会 上級スポーツ指導員養成講習会Part3

3日目の22日は2つのカリキュラムが行われました。
カリキュラムが1個減ったhappy01 と喜びたいのですが、全日程で一番長丁場ですwobbly


「イベントの企画運営の実際」では、障害者スポーツ指導員の問題点を活動面や制度そのものの問題点について紹介されました。また、障害者スポーツ指導員の役割の1つして「企画・運営」があることが紹介されました。

「企画・運営」は、グループ討議での作業でした。グループで、大会などで配布される「実施要項」を作成しました。一番難しいのは、要項で一番最初に見られる「目的」の設定です。
例えば、ドリームロードアスリートクラブで「要項」を作って何らかのイベントを実施する場合は「陸上競技」を軸としたものになるかと思います。
しかし、今回は各地域で活動されている指導者の講習会のため、各人が取り組んでいる活動や地域の事情などにも違いがあるため「目的」を明確にさせて共通認識してから実施要項を作ることが重要であると感じました。

事務局長が入ったチームでは、既に 総合型地域スポーツクラブ の活動に取り組んでいる方が問題点として「既に地域にあるスポーツクラブに障害者の参加を普及させたい」という願いが意見として寄せられ、「中長期計画として考え、目標達成させる場合に、まず取りかかることができる事業は何か」を考えることから始まり、実態として「障害者スポーツを知らない方が多くいる」という課題を解決させるような場を設けることが必要だと結論に達し、「一般ボランティア向けの障害者スポーツ講習会」の要項づくりをしました。

チームで作成した「実施要項」です(内容はフィクションです)

発表を終え、講師からの評価がありました。
研究目的で総合型地域スポーツクラブに障害者の参加状況などのアンケートを実施したところ、顕著な遅れが見られた。そのため、今回のチーム発表ような企画概要は、障害者本人や障害者スポーツ指導員を通じて紹介することは、とても重要なことだと思う。できれば、1つのクラブをターゲットにするのではなく、例えば 広域スポーツセンター のような機関への働きかけを実施すれば、より普及効果が期待できると思う。
・・・との意見も伺うことができました。


実技として「 ゴールボール 」が紹介されました。

ゴールボールは、視覚障害者スポーツで、パラリンピック公式種目です。
プレイヤーは1チーム3人で、アイシェードといわれる目隠しをし、鈴の入ったボールを転がしながら相手のゴールに入れ合うというゲームです。
私たちは、メガネやコンタクトレンズを使用していることがありますが、目から情報を受けて身体を動かします。ゴールボールでは、鈴の音だけを頼りに身体を動かさなければならず、ボールを相手ゴールへ目がけて転がすことはもちろん、来たボールをゴールされないように身体でキャッチしたり、どこかへ転がってしまったボールを追いかけることの難しさを通じて「見えない」という様子を体感しました。
・・・しかし、大会では「何もかもが見えている」と錯覚させるような機敏な動きに、ただただ圧巻されます。


障害者スポーツ指導員養成講習会には、必ず「実技」があります。実技で取り組まれるスポーツの種類(種目)は毎回異なりますが、参加者の競技力向上とか、その競技の指導法のノウハウ習得ということよりも、こういったスポーツがある、このスポーツを紹介したい、というテーマが大きいと思います。他の講習会でも言えると思いますが、講習会に参加できる人数は限られています。そういったことから、講習会に参加した人が、地域に持ち帰って活用したり、知らせることが必要だと思います。知らせる場も、現在の状況にあった環境にあわせて企画することも大事なことだと感じました。

日本障害者スポーツ協会 上級スポーツ指導員養成講習会Part2

2日目の21日も、3つのカリキュラムが行われました。

「高齢者とスポーツ」では、日本の平均寿命が他の国よりも長く、高齢者の多くが「元気」であることが紹介されました。

また、70歳以上の高齢者に身体障害者手帳を他の年代よりも多くの方が持っている状況が統計的にみられ、障害者スポーツを普及・支援するには高齢者に対する配慮(加齢による身体を動かす能力の衰え、体力の衰えなど)も考えなければならないことが紹介されました。
また、高齢者施設で見られる運動の多くが「体操」であり、その体操も「座位(いすなどに座った状態)」で行っているそうで、果たして施設が実施している「体操」は自宅に帰って生活をする高齢者のニーズや生活のスタイルに活かせる合致したものかどうか疑問であることの意見を聴くこともでき、そういった場においても障害者スポーツの技術が活かせることを知ることができました。


「わが国の障害者スポーツの歴史と現状」では、 東京パラリンピック を契機に障害者スポーツが大きく動いたことが紹介されました。

当時の皇太子殿下(現在の天皇陛下)のお言葉に「・・・このような大会を国内でも毎年行って皆さまもこれから身体障害者の福祉向上のためにさらにいっそう努力されることを希望します。」とあったそうで、これが今の「全国障害者スポーツ大会」の発祥であることが紹介されました。
また、当時は陸上競技の種目として「槍正確投」という、フィールドに描かれた的を目指して槍を投射する競技や、アーチェリーの用具を使い、的はダーツのようなものを使う「ダーチヤリー」という種目が行われ、チラシ類にも「身体障害者の社会復帰・・・つまり、身体的に精神的に、あるいは社会的に職業的に、すべてを回復させて、再起に役立たせようとすることをリハビリティションといいますが、このリハビリティションを具体化するものの一つとしてスポーツがあります」と趣旨が紹介されたそうで、障害者のリハビリの1つとしてスポーツがあると、マスコミなどでも国民に紹介されていたそうで、現在の障害者スポーツに対する社会の認知(考え方)も含めて大きく変わってきている様子がうかがえました。


障害者スポーツ指導員養成講習会には、初級・中級・上級を問わずに「実技」があります。
この日、実技として ノルディックウォーキングソフトラクロス が紹介されました。

ノルディックウォーキングは、ポールというステッキのような道具を両手に持って歩くスポーツです。ポールを使うことで、普段の「歩く」という動作では意識しない上肢の筋肉を使うことになり、また、長さのあるポールを地面に突きながら歩くため、意識しなくても背筋を伸ばす運動が行われ、最近みられる猫背歩行の改善も期待されるそうです。
また、車いすを利用されている方でも、ハンドリムを持って車いす操作する時に見られる前傾姿勢ではない姿勢を維持しながらのトレーニングになるため、車いす操作で使う筋力運動もあるそうです。ただ、普段から松葉杖やステッキを利用している方がノルディックウォーキングに取り組む場合は、杖やステッキをポールに持ち替えて歩行することが困難な場合があり、車いすに乗って取り組むことも一考すべき内容のようです。

ソフトラクロスは、男女でルールが異なっていたり、(特に男子ラクロスでは)格闘球技とよばれている ラクロス を、より身近に楽しめるように開発されたスポーツだそうです。
1チーム6人程度で対戦形式で楽しむスポーツで、特に安全を第一に配慮したルールの下でプレーされます。もちろん、車いす利用者にも楽しめますが、基本的に空中間でパスさせながら相手ゴールにボールを入れるか、を競うため、参加者によっては独自ルールを設けて試合することも一考すべきだと紹介されました。



今回の実技で実施した種目は、 ニュースポーツ として誰でも楽しめるスポーツとして紹介されているようです。ニュースポーツとして紹介されている種目を、さらにルールをアレンジすることで、もっと手軽に楽しめるスポーツになり得ます。地域で障害者がスポーツに参加するには、このような視点で取り組むことが1つのカギと感じました。

日本障害者スポーツ協会 上級スポーツ指導員養成講習会Part1

11月20日から (財)日本障害者スポーツ協会 主催の上級スポーツ指導員養成講習会が 東京都障害者総合スポーツセンター で始まりました。

初日の20日は3つのカリキュラムが行われました。


「わが国の障害者スポーツ施策」では、パラリンピックの功績を振り返りながら、様々な角度から評価すべき点や今後の課題などが紹介されました。

スポーツ環境がオリンピック選手に比べて、各都道府県でのスポーツの取り組み方の違いや企業所属選手の現状などが紹介されました。
また、パラリンピックに出場した選手の会として発足している 日本パラリンピアンズ協会 の調査結果による、選手の強化費自己負担額が平均111万円、特に冬季は163万円と夏季パラリンピック選手の平均102万円を上回る結果であったことが紹介されました。
冬季パラリンピックの練習は、例えば「スキー選手が年間を通じて合宿をしたい」と思えば、国内では雪が降っている地域へ遠征しなければならず、8月には南半球に行かなければ、練習することが難しかったり・・・などがあるそうです。
このため、選手自身が売り込む(自己主張して、支援をしていただける企業などの獲得する)ことが重要で、身近なものとしてインターネットのブログが気軽にできるツールであることが紹介されました。



「わが国の障害者福祉施策の現状」では、 障害者週間障害者自立支援法 について、紹介されました。

障害者週間は、内閣府が所轄する 障害者基本法 で毎年12月3~9日と定めていることや、障害者自立支援法は、厚生労働省が所轄する 身体障害者福祉法知的障害者福祉法精神保健福祉法 からなる3障害共通の制度として定められたが、課題が多いことが紹介されました。



「スポーツ傷害・障害の予防と管理」では、傷害と障害の違い、万一ケガをした人に遭遇した時の注意すべき点などが紹介されました。

ケガの評価の手法が実演されました。

講師がスポーツ協会の事務局を被験者にして、わかりやすく説明してくださいました。

写真は、アキレス腱が損傷しているかどうか評価する方法を紹介している様子です。
通常、講師が左手で持っている部分を圧迫させると足首が動きますが、アキレス腱が損傷(断裂)していると足首が動かないそうです。

こういった評価だけでなく、RISE(ライス)を正しく行うことが重要であると指摘されました。
RISE(ライス)は、安静(est)、冷やす(cing)、圧迫(onpression)、挙上(lebation)のことで、特に挙上については患部だけでなく、身体の末端までが挙上していることが重要であると説明がありました。



その後、意見交換会が行われ、全国各地から集まった指導員と交流しました。各地域の取り組みを紹介し合いました。また、陸上競技に携わっている指導者と交流したときには「静岡県の陸上クラブですよね、クラブのロゴ(DRAC)の入ったジャージを着た選手を競技場で見たことがあります!」と話してくださった方がいましたhappy02



事務局長がドリームロードアスリートクラブの活動に関わる説明をする中で、社会人(一定の収入がある方)から「スポーツに取り組みたいが、○万円などの予算では考えてしまう」との話を受けたことがあります。
国際大会に出場するために高い競技力向上に向けた取り組みをしているエリートアスリート、低所得で悩む障がい者がスポーツ活動への参加に対する現状を今回の講義で知ったことで、「水と空気とスポーツはタダ」という考えは、自分自身の中で勝手にできる範囲を制限しているようにも感じます。

平成22年度初級障害者スポーツ指導員養成講習会

(財)静岡県障害者スポーツ協会 では、(財)日本障害者スポーツ協会 公認の初級障害者スポーツ指導員養成講習会が12月に開催されます。



なお、全国で行われる初級障害者スポーツ指導員養成講習会の情報は こちら からどうぞ。
※ 既に講習会を終了している都道府県や政令指定都市もあります。

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